小説

東野圭吾『沈黙のパレード』感想【引きずりこまれるような真実と人間模様が魅力的!】

物理学者・湯川が関わるクールなトリックと人情味溢れる展開の話題作!

「ガリレオ」は福山雅治が湯川を演じ、ドラマ化、映画化とブームと言っても過言ではないほど話題になった作品ですよね。

シリーズと言っても一作品ごとに完結しているのでこの作品から読んだとしてもその魅力にくらくらになってしまうことでしょう。

先日書いた書評でも登場人物の魅力について触れましたがこの作品も登場人物にはまっていまう魅力で詰まっています。

今まで活字に触れてこなかった人にお勧めする本を最近考えているのですが、間違いなく登場人物の魅力が溢れている作品をおすすめしたいと思っています。

やはり読んでて登場人物に憧れや尊敬や共感など感情を一緒に動かせるような小説って私は素晴らしいと思うから。

その代表的な大ヒットシリーズ「ガリレオ」の昨年後半に発売された現時点で最新作です!

あらすじ

突然行方不明になり数年後遺体で発見された町の人気娘・佐織の存在が人々の胸の中に残っています。

容疑者は刑事の草薙がかつて担当した殺人事件の容疑者でもあった男で黙秘を続け証拠不十分で釈放された過去を持ちます。

そして今回の事件もまた同様に釈放されます。

さらにその男が遺族の前に堂々と現れたことで町全体を憎悪と義憤の空気が覆います。

復讐心すら沸き起こる町の空気と実際の行動の中で、真実を追う警察と草薙の親友で今まで数々の事件のアリバイトリックを解き明かしてきた物理学者・湯川が関わっていく長編小説です。

 

沈黙のパレードの感想

ドラマ、映画にもなったガリレオシリーズ!

魅力的な登場人物、興味を惹くトリック、事件に関わる深い人間模様がシリーズを読んだことがない人間でもよく分かるくらいに丁寧で分かりやすく描かれています。

読みやすくて先が気になる展開に押されて読むのをやめられない。

流石人気シリーズだと思うし、ここまで丁寧に感情移入させてくれるのは本当にすごい。

私はガリレオシリーズを小説で全て読んできたわけではなくてドラマとか映画とか色んな媒体でのガリレオで繋がっているイメージでした。

でもこの本にはぐっと引き込まれて今日電車での移動中も読んでいたのですが降りるのが嫌になるくらいに夢中でした。

本当にどうでもいいですが電車の椅子はどうしてあんなに心地いいんだろう。読書に最適。部屋の一角を足元あったかくてふかふかのソファにしてみたい。

それは置いておいて読み進めていくうちに町の人と同じように苦しく悔しくなったし、真実が明るくなるにつれてこうなって欲しいという落とし所の願望も見失ってしまいました。

ただ悪者が裁かれてという単純な話ではなくて、本の世界の深いところまで引きずりこまれるような真実と人間模様があります。

どなたかの新聞記事の投稿で好きな作家のランキングで東野圭吾さんがV4というのを目にしました。なるほど納得で読んでいる私にとっての丁寧な優しさと面白さを強く感じた一冊でした。

あえてそれぞれの登場人物の魅力は語りませんが変わらず湯川も草薙と内海もそれぞれ魅力的です。

こういうシリーズものははじめから読まないとという気持ちが新作を読むのを阻むように思えます。でも本当うろ覚えの私がとっても楽しめたので、ここから読むのもありじゃないかと思える面白い一冊です。

沈黙のパレードの感想・個人的まとめ

キャラクターとか展開とか流行はあるのだと思います。

容姿とか癖とかももしかしたら十年後に魅力的とされるものでもないのかもしれない。

それでも湯川はずっと好きな人物です。

自分の世界に没頭しつつ、興味を持った事柄に貪欲な姿勢は得体の知れなさを感じつつ少し憧れも抱いていまいます。

自分の世界を持っている人間と一緒にいたいかということではなくて、自分の世界を持っている人間に興味は持ってしまいます。

私はこの『沈黙のパレード』を読んで湯川に興味を持ちつつ、今まで抱いていたイメージとのギャップに驚き楽しみながら読むことができました。

ABOUT ME
一蔵とけい
一蔵とけい
社会人の本好きです。現在、知的障害者の支援施設で働いています。 小説を読むことも書くことも大好きです。読書をもっと楽しむための雑記ブログを作りたいという気持ちで立ち上げました。

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です