岩崎書店が挑む「恋の絵本」シリーズ第2弾!
第1弾は桜庭一樹さん×嶽まいこさん『すきなひと』でした。
今回紹介する『すきっていわなきゃだめ?』は、
作:辻村深月 絵:今日マチ子
面白さに溢れている絵本の世界を紹介します。
簡単なあらすじ・内容説明
「すきなひといないの?」とみっちゃんにきかれます。
わかんないと言いますがほんとうはこうちゃんがすきです。
「すき」って何? この気持ち「すき」でいい?
みずみずしい「すき」の風景が描かれた絵本です。
ここからネタバレ注意
すきっていわなきゃだめ?の感想(ネタバレあり)
最後まで読んでもう一度読み直してしまう絵本です。
驚きのある絵本なので細部のネタバレはふせます。
辻村深月さんの描く世界が詰まっていて最後まで読んで
わ!
と驚いてすぐにいちから読み返しました。
今日マチ子さんの絵も巧みに合わさっていて絵本の新たな魅力を感じさせてくれました。
初めて「好き」と出会った時の感情を思い出しました。あのみずみずしさ……。
友達が話す恋話があれば楽しそうで混じりたくなったし、でも自分の「好き」という感情を考えれば考えるほど手に負えないような難しさがあって……。
そんなたくさんの「すき」という気持ちの形が絵本に閉じ込められていて、読みながらその
嬉しくて悲しくて苦しい気持ちを思い出しながら共有しました。
それに加えて絵本の主人公から感じた繊細な気持ちの理由に気づいて驚きとなおさらこの主人公の気持ちや言葉に親しみを感じました。
最後の絵の水たまりに虹がかかっている終わり方、すがすがしくてとても素敵です。
たくさんの人に読んでもらいたいと思える作品でした。
すきっていわなきゃだめ?を読後、感じた個人的〇〇
辻村深月さんは『鍵のない夢を見る』で直木賞、『かがみの孤城』で本屋大賞と有名で私自身好きな作品のたくさんある作家さんです。
『すきっていわなきゃだめ?』を読むと辻村深月さん好きにおすすめしたくなるような雰囲気もあって面白かったです。
第1弾の『すきなひと』を読んだ時に絵本の素敵さを感じましたが、今回紹介した『すきっていわなきゃだめ?』はまるで違う面白さがあってびっくりです。
絵本って奥深い。
恋の絵本シリーズはまだまだ続きます。
今後も「島本理生×平岡瞳」、「白石一文×北澤平祐」、「村田沙耶香×米増由香」とどれもこれも楽しみ過ぎる刊行が続くようです。