2020年第18回『このミステリーがすごい!』大賞、大賞受賞作!
『このミス』大賞は面白い作品・新しい才能を発掘する数ある文学賞の中でも最も注目を集めている文学賞の一つです。
読んでみると毎年、受賞作には斬新で飛び切りの面白さを感じて私自身も大賞受賞作を読むことが毎年の楽しみの一つです。
前回の受賞作はこちら。『怪物の木こり』も斬新で終始どきどき! 面白かった!!!
第18回大賞受賞作である『紙鑑定士の事件ファイル 模型の家の殺人』も終始気になって仕方がない展開であっという間に読み終えました。
どんな紙でも見分ける紙鑑定士と、伝説のプラモデル造形家が、ミニチュアハウスに隠された殺人計画を追うミステリー。
何それ! 全く内容の想像がつきませんよね。
たくさんの興味の中に、気になり始める謎と登場人物の魅力が詰まっているような、まだ2020年始まって日も浅いですが、今年大注目を集めるであろう作品だと思います!
簡単な内容紹介・あらすじ
2020年第18回『このミステリーがすごい!』大賞で大賞受賞作です。
紙鑑定士の渡部はふとしたきっかけから引き受けた頼まれ事を皮切りに意外な真相に辿り着いていきます。
どんな紙でも見分けられる男・渡部と調査の中でであった伝説のプラモデル造形家・土生井がミニチュアハウスに隠された殺人計画を追う新鮮さ満載のミステリーです。
『紙鑑定士の事件ファイル 模型の家の殺人』の感想(トリック部分のネタバレなし)
読書にのめり込んでいく要因はいくつもあります。登場人物が魅力的だったり隠された秘密が気になったり色々。
まずこの小説では「紙鑑定士って何?」というところから始まりました。
その名の通り、書籍・紙製品に使われている紙の銘柄を鑑定する職業で、いわゆる紙のエキスパートです。
そんな紙鑑定士の渡部から次々と紙についてのコアな知識、模型に纏わる知識が披露されて興味、興味、興味みたいな勢いで読み進めました。
だんだんつながってくる謎にも惹きつけられ、いつのまにか登場人物を好きになっていて、あっという間に読まされたというのが読み終わって率直な感想です。
しかもこの書籍自体に小説中で登場する手紙が同じ種類の紙で付属していたり、それぞれの各ブロックごとに違った種類の用紙が使われていて風合いを楽しめたりこの小説だからこその仕掛けがなされています。
楽しい!
今年初めての出逢えてよかった新しい作家さんの書籍です。
今年も変わらず書店で本選びする時にとても悩んで読む本を決めるのだけど、読むのが止められない読書ばかり出会えてます。嬉しいなぁ。幸せだなー。
終わりに
新しい角度から楽しませてくれる作品は驚きながら読むことが楽しむことができます。
今後、これはシリーズ化するのか気になるところですが、私個人的には真理子のキャラクターが面白くてもっと読みたいと思いました。
前回の感想でも書きましたが、年始から読書が好きだと思う瞬間が結構続いていて嬉しいです。もっと本屋を探索する時間と読む時間をとれるように、今追われている仕事もレベルアップしてもう少し効率的に、そしてメンタルの浮き沈みもおさえていけるように自己管理して過ごしていきたいです。