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コートールド美術館展、レポート【魅惑の印象派を堪能できる美術展】

「コートールド美術館展 魅惑の印象派」に行ってきました。

耳慣れない名前かもしれませんが、マネ、モネ、ルノワール、セザンヌ、ゴーギャン、ゴッホ……耳にしたことのある巨匠の傑作を揃える美術館です。

印象派、ポスト印象派の作品では世界随一のコレクションを誇ると言われているそんな美術展の感想を張り切ってレポートします。

コートールド美術館展、案内(料金、アクセス情報含む)

2019.9.10(火)~12.15(日)で東京都美術館で開催されています。

東京都美術館は上野公園内の美術館です。上野動物園入り口のすぐ近く。

[観覧料]一般大学生・専門学校生高校生
当日1,600円1,300円800円
団体1,400円1,100円600円

※65歳以上の方は当日1,000円、団体800円です。

ロンドンのコートールド美術館は、イギリスが世界に誇る印象派・ポスト印象派の殿堂です。マネ、ルノワール、セザンヌ、ゴーギャンなど巨匠の代表作がずらりと並びます。

それらが貸し出されることは滅多にありませんが、このたび美術館の改修工事のために多くの名作が来日することになりました。

美術館の創設者サミュエル・コートールドはイギリスの実業家で、卓越した審美眼を持つコレクターでもありました。

フランス近代絵画の魅力を母国に伝えたいと、精力的な収集を行います。その展示施設としてコートールド美術館が誕生しました。

コートールド美術館展のみどころと感想

私は祝日の午後に行きました。

人は入っていましたが絵をゆっくり観る時間はとれました。(通路一杯で後ろから次々に人が入ってくるような状況ではありません)

それは現在上野公園内の他の美術館、博物館でゴッホ展や大恐竜展など様々な注目を集める展示会が行われており、奇跡的に見やすいタイミングだからだと思います。

チケット販売所も5分待ちくらいの列でした。スムーズに購入し入場することができました。

絵について詳しくない方も音声ガイド(550円)が借りられるので代表的な絵画のストーリーの説明と共に楽しむことができます。

音声ガイドのナビゲーターは俳優の三浦春馬さん。舞台で鍛えた声で私達の作品の鑑賞に心地よく寄り添ってくれます。

それではみどころを紹介します!

1.マネ最晩年の傑作《フォリー=ベルジェールのバー》来日

印象派の父と呼ばれるエドゥアール・マネの人生最後の大作です。約20年振りの来日。

鏡に映る不思議な構図。マネの意図はどこにあったのでしょうか。

複雑であいまいな設定の中、主人公の女性は謎めいた魅力を醸し出します。近代生活のモナリザとも言われた絵画は隅から隅まで眺めれば眺めるほど魅力を味わうことができます。

私も眺めながら鏡との位置関係や観客席の人物などなぜ「あえて」この描き方をしたのか考えるといくらでも想像が広がり楽しめました。

そしてそんな「理解不可能な配置」の中で主人公の女性の表情、特に眼が気になって、正面から観て、その後今度は横から眺めてみて、色んな角度から眺めていました。

不思議なもので角度によってまた違った表情が見えたような気がするのは私だけでしょうか。

2.ルノワール、セザンヌなど巨匠たちの有名作品が勢ぞろい

並ぶ絵画を描く巨匠は本当に贅沢です。

ゴッホから始まり、モネやルノワール、ゴーギャン、セザンヌなど。画家の歴史にも触れながら展示される作品は巨匠たちの画集に欠かせない作品が目白押しです。

見所の多い展示会は入り口から出口まで絶え間なく楽しみを運んでくれます。

私は特にルノワールの《桟敷席》

ドガの《舞台上の二人の踊り子》

に目を奪われました。

《桟敷席》の女性のモデルはニニ・ロペス。当時のルノワールのお気に入りで10点以上の作品に登場するモデルです。

真っすぐこちらを見つめる瞳もそうですが、胸元の花やストライプの服装も異質な存在感を放っています。

彼女の奇抜なドレスと後ろの男性が舞台ではなく別の桟敷席を双眼鏡で眺めている姿からも当時の雰囲気が伝わってきますね。

ドガの《踊り始めようとする踊り子》の一瞬を切り取った構図も(解説を見ながらですが)面白いと思いました。

手前に広がっている空間と実は3人目の踊子が左端に見切れていることも臨場感のある一瞬を切り取ったようでした。

他にもモネやピサロ、ゴーギャンなど、ひとえに印象派というくくりで語られても、それぞれのまるで違う印象の雰囲気が詰め込まれた絵画で観ているものを色々な世界へと連れていってくれます。

3.名画を読み解く

コート―ルド美術館は世界有数の研究機関であるコート―ルド美術研究所の展示施設です。この側面に注目し、本展では画家の語った言葉から、時代背景から、そして科学的な研究の成果から作品を深堀りされています。

なので上記した《フォリー=ベルジェールのバー》についても何度か書き直された跡が分かって、どういう迷いと拘りの中で生み出されたのか想像することができます。

その絵画の制作背景を知ることは名画の鑑賞を深めてくれる気にさせられました。

終わりに

「魅惑の印象派」という言葉がよく似合う美術展でした。

一見不思議に見える構図も眺めている内に色んな想像に繋がって魅せられてしまうから不思議です。

それくらい魂のこもった制作物です。

来日する機会がそう訪れることのない美術展なのでこれから冬にかけて魅せられる時間を作りに出かけてみるのはいかがでしょうか。

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一蔵とけい
一蔵とけい
社会人の本好きです。現在、知的障害者の支援施設で働いています。 小説を読むことも書くことも大好きです。読書をもっと楽しむための雑記ブログを作りたいという気持ちで立ち上げました。

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