金子みすゞの詩集百選を紹介します。
金子みすゞは大正末期から昭和初期にかけて活躍した詩人です。
昭和5年に26歳という若さで亡くなっています。服毒自殺です。
この本の詩はどのような基準で選んだのか分かりませんが感覚を澄み渡らせて紡いだ詩が綴られています。
東日本大震災の時、私は仙台にいました。
ビルの7階で仕事をしている時に大きく揺れました。
ビルと自宅のアパートは半壊です。
仙台で仕事ができなくなり、しばらくして会社の親切な同僚の実家がある山形に2週間ほど居候させて頂きました。
その時にテレビでずっと流れていたACジャパンのCMで金子みすゞの『こだまでしょうか』の朗読が非常に強く頭に残っています。
関東に住み始めてまた忙しく過ごしていた日々の中でふと金子みすゞの詩が頭に浮かんで本屋に行き、この本を購入しました。
詩集を続けて長い時間読むと段々と疲れてしまう私ですが、ふと気持ちが落ち着いた時にばらっと開いて1つか2つ詩を読むようなことがたまにですが今でもあります。そんな読み方が楽しくて気に入っています。
日常いつも使っている言葉ですが、短いからこそ伝わる雰囲気もあると思います。詩は言葉のリズムも感じることができるからかもしれません。
今思いつくもので『さよなら』『お花だったら』はとても素敵で、自分の内面が洗われるような感じがしました。
特に『さよなら』は今開いてみてもきました。何が?って感じですが笑
26歳までにこれだけの言葉を、非常にヒダの細かい感性で綴ってきたかと思うと勿論すごいと思いますが、細やか過ぎてしんどく感じてしまうこともあったのかもしれないと思ってしまいます。
私にとって好きですし大切な本です。