小説

渥美饒児『潜在殺』感想【マル暴刑事に取材を重ね執筆の本格警察小説】

渥美饒児さんは『ミッドナイト・ホモサピエンス』で第21回文藝賞を受賞しデビューされた作家さんです。

インスタグラムのアカウントを通じて著者の渥美さんから昨年発売された本作を紹介していただき読みました。

5年にわたりマル暴刑事に取材を重ね執筆された本格警察小説です。

簡単なあらすじ・説明

暴力団同士の抗争事件の捜査に沖田と反町のコンビが乗り出します。

捜査を進めると発砲事件に使われた拳銃が警察の正式拳銃であることが判明します。

事件は身内との戦いにも広がっていく警察小説です。

潜在殺の感想

読み進めていくとタイトルの潜在殺の意味をひしひしと感じていきました。

私自身は今まで警察小説をほとんど手に取る機会がなかったのですが、その特殊な世界で交わされる用語や言葉も丁寧な説明と描写で綴られているので読みやすかったです。

私が面白く思ったのは事件の流れの中で主役の沖田がする様々な人物との会話です。

コンビの反町との話や情報提供者との話や、または繋がりのあるヤクザとなどです。

その会話がカッコよさがありつつも時折人情味があって好きでした。

特に後半、沖田とヤクザの藤木との会話が心を許している中での駆け引きの緊張感がお洒落な場面の中に漂っていてお気に入りの場面になりました。

読後感もいいし、へぇーと思えるような知識も詰まってます。

そして本気の一冊ということが伝わる力を感じて満足の読書でした。

終わりに

先月くらいから読書会に参加し始めました。

参加して思ったのはジャンルに関わらずに本を選んでいるつもりでも意外に偏ってしまっているということです。

お話を聞いていると「面白そう」と思うのにどうしても一人で選ぶと偏っていまう。

だから今回紹介しました『潜在殺』も含めて、誰かに勧められての本との出会いも大切にしたいと思っています。

ABOUT ME
一蔵とけい
一蔵とけい
社会人の本好きです。現在、知的障害者の支援施設で働いています。 小説を読むことも書くことも大好きです。読書をもっと楽しむための雑記ブログを作りたいという気持ちで立ち上げました。

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